ストレスが原因の咳は治り難い?!
咳が長い間続き、熱や鼻水、だるいなどの症状が出ていたら風邪と思ってしまいます。
さらに風邪が流行している時では、周囲の人に「風邪引きさん」の仲間と思われてしまうかも知れません。
会社などでは、「移さないでくれよな!」と言う、顔で見られてしまうこともあるでしょうね。
しかし、乾いた咳が1ヶ月も続きながら熱は無く、鼻水も流れて来ないような場合は、心因性咳嗽(しんいんせいがいそう)の可能性が高いと思ってください。
心因性咳嗽って何?
心因性咳嗽とは、字を見て察する人もおられると思いますが、ストレスを原因とする咳です。
ですから、一般的な風邪にまつわる症状とは違ってきます。
ご自分が心因性咳嗽と知らない時には、周囲の方の言動は余り気にしないと思いますが、ストレスが原因と知った時には「やっぱり、そうだったのか!」と、天を仰ぐかも・・・
そして、気に障る人が話しかけてきた時には、「あんたがストレスの原因なんや!」と、心で睨んでしまうかも知れません。
そんな重い気持ちにならないためにも、早期にストレスを軽減できるように何らかの手を打つ必要があるでしょう。
心因性咳嗽の症状
心因性咳嗽の症状は冒頭にチョットだけ触れましたが、心当たりのある咳をしている人もいると思いますから、もう少し踏み込んで症状を見てみたいと思います。
咳をするからと風邪だけを想像していては、ストレスが原因の心因性咳嗽への対処が遅くなる恐れがあります。
● 風邪と心因性咳嗽の違い
心因性咳嗽は・・・
・熱は出ません。
・鼻水は流れません。
・喉に痛みは生じません。
・喉が腫れることもありません。
・痰が絡むことも、出ることもありません。
・・・ですから、風邪の症状とは一線を引きます。
● どんな咳?
心因性咳嗽の咳の状態は・・・
・ベタベタ粘り付くような咳ではなく、空っと乾いた咳です。
・咳は日中に出ることが多いですが、夢中で仕事している時などには出ないことが多いです。
・寝ている時には出ません。
・咳止めの薬を飲んで効果はありません。
このような状況ですと、人の悪い方は「仮病!?」と、想像するかも知れないです。
心因性咳嗽の咳を良く考えると、起きてる時はそれだけストレスに晒されていると言うことになり、ストレスになっている事象が心の隅に息づいていると言えます。
ですから、普通の風邪の咳などの症状と違っている場合は、心因性咳嗽を疑ってください。
心因性咳嗽の対処
何度も記しますが、心因性咳嗽の原因はストレスです。
単なる咳と放置していると、原因であるストレスを放置していると同じになり、延いてはうつ病を患うことになる可能性は否定できません。
否、可能性が高くなると思った方が良いでしょう。
現在、ストレスを原因としてのうつ病が多く発症し、社会問題にもなっていることを考えると、この心因性咳嗽で生じる咳が、うつ病の前触れと捉えることもできます。
心因性咳嗽の原因を取り除くことは、うつ病の発症を抑えることに繋がりますから、非常に重要なことです。
ストレスを解消する
在り来たりのことですが、朝早く起きて散歩をすることは重要です。
そして、朝の新鮮な空気を吸って、体全体をリフレッシュすると共に、太陽の光を体全体で受け止めます。
これを毎日繰り返すことで、生活にリズム感を取り戻すことができ、ストレスは薄くなっていきます。
充分な睡眠を取る
日中に受けた様々なストレスは寝ることで薄くなっていきますから、寝酒などしないで早めに布団の中に入るようにします。
運動をする
適度に運動をすることは体に疲れを与え、入眠しやすくなりますし、ストレス解消に効果があります。有酸素運動にはいろいろありますが、ウォーキングは体への負担も少ないので毎日20分位はするようにします。
セロトニンを分泌させる
脳内物質のセロトニンを多く分泌させることは、うつ病の改善に効果がありますから、ストレスを多く受けている時にもセロトニンを分泌させることは、心因性咳嗽にも効果があると考えます。
セロトニンは先ほど記した太陽を浴びることでも分泌させることは出来ますが、より分泌させるには、セロトニンの材料になるトリプトファンが多く含まれる食べ物を摂るようにすると良いでしょう。
● トリプトファンが多く含まれる食べ物
・牛レバー
・豚レバー
・鶏レバー
・ナチュラルチーズ
・ヨーグルト
・大豆
・アーモンド
・カツオ
・ブリ
・秋刀魚
まとめ
心因性咳嗽の咳はストレスを原因としますから、ストレスが改善できれば咳も消失し、うつ病が発症する可能性も低下するのではないでしょうか。
また、うつ病を改善すると言われているセロトニンが増えるとストレスの解消に効果があると考えます。