てんかんの原因と症状・発作が起きた場合の対処法
「てんかん発作」が原因で、大きな交通事故が起きたと言うニュースがTVで流れことがありましたが、てんかん発作が起きると、どのような状態になるのでしょう?
てんかんと言う言葉は耳にすることはありますが、詳しく知らない方が多いのではないでしょうか?
100人に1人が、てんかんを患っていると言うことですから、日本には約100万人もの方がてんかんで悩んでいらっしゃることになるでしょう。
これほど多くの方に、てんかんと言う病気が生じていますから、特異な病気と言うことでは無く、どなたにも発症する可能性があると言うことになります。
では、てんかんはどうして起きるのでしょう?
原因や症状を詳しく見て行きたいと思います。
てんかん
てんかんは全ての年代で見受けられますから、赤ちゃんから高齢者まで発症することになります。
発症率の高さから言えば小児や多感な思春期、そして高齢者となるようですが、てんかんには特発性てんかんと症候性てんかんがあります。
てんかんの原因
てんかんの原因は、大脳皮質の神経細胞が過剰に興奮することによるもと言われておりますが、てんかんの種類の特発性てんかんと症候性てんかんの原因の違いを見てみます。
● 特発性てんかんの原因
・ 検査をしても異常が見つからないことから、生まれながらにてんかん体質が備わっていたと考えられていますが、遺伝はしません。
● 症候性てんかんの原因
・ 小児のてんかんの場合では、脳の一部が出生時に傷付いたり、脳の奇形、代謝異常、仮死状態で生まれたことも、小児てんかんの原因になるようです。
・ 高齢者のてんかんの場合では、脳血管障害や脳炎、脳腫瘍、認知症、外傷などがてんかんが発症する原因になります。
てんかんの症状
< 小児てんかんの発作と症状 >
● けいれん発作
・ 手足の筋肉に強い収縮が生じ、強い震えが起こります。
・ 全身の筋肉にこわばりやツッパリが現れます。
・ 数分意識がなくなります。
● 欠神発作(けっしんほっさ)
・ 数秒と言う短い時間意識がなくなりますが、けいれんは起きません。
● ミオクロニー発作
・ 全身や手足に電流が走ったように筋肉が収縮します。
・ 手に持ったものを落としたりします。
● 脱力発作
・ 全身や手足の筋緊張が瞬間無くなり、力が抜けるような状態になります。
・ 体が前後に倒れ、ケガをすることがあります。
● 複雑部分発作
・ けいれんが伴わない発作で、ボーっとしたり、無反応、もうろうとしていることから、認知症に間違われることがあります。
また、昔の出来事を思い出せないと言うのも、高齢者てんかんの症状になります。
ですから、アルツハイマー型認知症の高齢者がてんかんを発症したり、脳血管障害を患っている方にてんかんを発症していことが多いと言うことも、うなずけると思います。
発作が起きた時の対処
● けいれん発作が起きた場合
けいれん発作が起きた場合は、衣類の襟を緩めます。
食べ物を食べている時に発作が起きた場合は、食べ物が喉に詰まらないように十分注意をしてください。また、嘔吐するような場合は喉への詰まりには気を付け、顔を横に向けるなどの処置を取るようにしてください。
● けいれん以外の発作が起きた場合
倒れたり、持っていた物を落とすこともありますから、直ぐに座らせるなどの処置をします。
何時発作が起きてもケガをしないように、重い家具は掴んでも倒れないようにします。
てんかんの治療
てんかんの治療法としては薬物療法、手術療法、食事療法などがありますが、抗てんかん薬による薬物治療が主流になっております。
薬物治療で注意する点は、次のようになります。
・ 毎日決まった時間に服用する!
・ 自分勝手に服用時間を変えない!
・ 薬を中断しない!
まとめ
てんかんは、いつ起きるか分かりませんから、普段から体調が整うように、暴飲暴食をしない!睡眠を十分取る!生活リズムを一定にする!などを意識し、実践する必要があります。