男性の乳がんは発見された時にはステージが高くなっている!?

 

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乳がんになられる女性が増えているようです。

 

1968年(昭和43年)、つまり50年ほど前に乳がんになられる女性は50人に1人の割合でしたが、現在では14人に1人となり、ますます増加傾向にあります。

 

医療技術がピッチで進んでいるにも関わらず、乳がんで亡くなられる方は年間13,000人もいらっしゃいます。

 

かつては、乳がんと言えば女性特有の病気と言われておりましたが、この「女性特有」と言う表現は、どうも当てはまらない状況と言えそうです。

 


乳房は大きさに違いはありますが、男女ともに持つ器官でありますから、女性特有と言う言葉は当てはまらないと言って良いでしょう。

 

そして、豈図らんや男性の乳がん患者さんも増加傾向にあるようです。

 

 

男性の乳がん

 

男性の乳がん罹患率は女性と比較すると1%ほどになり、実に低いものです。

 

先ほどの乳がんによる女性の年間死亡者数13,000人から割り出せば、男性の死亡者数は年間130人ほどです。

 

しかし、患者数は10倍にも跳ね上がっていますから、死亡者数の激増も目に見えていると言わざるを得ません。

 

さらに、男性は男ですから、「男が乳がんを患ってしまう!」ことなど夢にも思わないでしょう。

 

乳がんは、女性特有の病気と言う先入観が働き、自身の乳房の異常を感じた時には、がん細胞の転移は既に後半に入り、手遅れ状態になっている場合も少なくないと言うことになります。

 

例え、自分の乳房に異常を感じ、病院を訪ねようとしても、「自分は男」と言う意識も当然働きますから、「自分が乳がん」と言う意識を払拭することも、乳がんを手遅れ状態にしていると考えられます。

 

また、ご家族がいらっしゃる場合は奥さんやお嬢さんに相談して病院へ同伴してもらうこともできますが、男所帯では恥ずかしさが先に立ち、ますます病院から遠ざかる状況になってしまいます。

 

 

男性の乳がん


男性の乳がん患者数も少ないことから、女性ほどSNSなどで相談相手を探すこともできないでいると考えられます。

 

しかし、男性でも乳房に異常を感じた場合は、早急に病院を訪ねるべきでしょう。

 

男性が1人で婦人科などを訪ねることもできないでしょうから、乳腺外来のある病院を探すことから始めてください。

 

昔と違い、現在では婦人科以外に乳腺外科もありますから、まず電話で男性の診療を行っているかどうか?を尋ね、受診相談するようにしてください。

 

インターネットでも、電話帳でも容易に乳腺外来を探すことはできますから、躊躇しないで検索、相談してください。

 

 

男性の乳がんの症状


男性の乳がんの症状は女性とほとんんど違いはないようですから、次のような症状に注意してください。

 

・ 触ると盛り上がった、コリコリしたしこりがある!

 

・ 痛みを感じる!

 

・ 乳房の表面が凸凹している!

 

・ 乳頭から分泌物が滲み出てる!

 

・ リンパ節が腫れる!

 

このような乳がんの症状が認められた場合は早急に乳腺外来を訪ねるようにしてください!!

 

 

男性の乳がんの原因


男性の乳がん原因は女性の乳がんの原因とは若干違いがあり、女性の場合は女性ホルモンのエストロゲンの影響が強いですが、高タンパク質、高脂肪などの食生活の欧米化も乳がんの増加に拍車をかけていると考えられえています。

 

男性の場合は、身内に乳がんを患っていた方の遺伝や放射線に曝される機会が多かったことが原因と考えられています。

 

また、男性にも存在するエストロゲンですが、さらに精巣で作られる男性ホルモン(テストステロン)の一部がエストロゲンに変わることも、男性に乳がんを発症させる原因になっていると考えられます。

 

 

まとめ

 

女性の場合は、常に乳がんの可能性を意識していることが多く、チョットのしこりや異常を感じた時には相談したり、医療機関を受診することが比較的容易のようですが、男性の場合は畑違いの感覚から、二の足を踏むことが多くなり、乳がんが発見された時にはがん細胞が転移していたり、ステージが高くなっていたと言うことが少なくありません。

 

今後ますます男性の乳がんは増加すると考えられますから、男性でも乳房に異常を感じた場合は、早期に男性でも比較的受診しやすい「乳腺外来」で診察を受けられるようにしてください。