女性の頻尿は子宮筋腫にも注意する!

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「おしっこが近い」


「夜中に何度もおしっこに行く」


「突然おしっこに行きたくなる」

 

・・・などが起きてはいませんか?

 

これらの症状は、過活動膀胱(かかつどうぼうこう)という排尿疾患です。

 


過活動膀胱は膀胱が過剰に反応し、少量の尿しか溜めることが出来ないため、おしっこをしたくなる、つまり尿意を感じやすくなります。

 

ですから、トイレの回数が増えたり、尿漏れが起きたりしますし、こらえ切れずに失禁する場合も起きてきます。

 

補給する水分量にもよりますが、排尿回数が1日8回以上、「尿意切迫」が週1回以上の時は過活動膀胱と判定されるようです。

  

過活動膀胱の症状


● 頻尿
・1日に8回以上もおしっこに行くが、行ってもおしっこは少量しか出ない。

 

● 尿意切迫感
・急におしっこに行きたくなり、慌ててトイレに駆け込むことが多くなる。

 

● 切迫性尿失禁
・トイレに間に合わなくなり、少量の尿を漏らしてしまう。

 

  女性の尿漏れは、男性より尿道が3~4cm短いことも原因の一つですが、さらに短いことで膀胱炎を起し、頻尿になることもあります。

 

頻尿

膀胱炎による頻尿

 膀胱は本来無菌状態にありますが、尿道が短いため肛門などから大腸菌などの細菌が侵入し易くなります。

 

少々の菌が入って来ても、おしっこで排出することもできますが、トイレに行くのを我慢したりすると、膀胱にまで菌が侵入して膀胱炎が起きてしまいます。

 

ですから、女性のトイレの我慢が膀胱炎を引き起こし、頻尿や残尿感が消えないことになります。

 


女性の排尿トラブルのもう一つの原因に「骨盤底筋(こつばんていきん)」の緩みも影響しています。

 


例えば、くしゃみをした時や重いものを持ち上げる時に「よいしょ!」とお腹に力が掛かった時におしっこが漏れてしまうことがあります。

 

骨盤底筋
骨盤の底にある筋肉で、子宮や膀胱などの内臓を支える役割を担っている。

 


このような症状が起きる原因は妊娠中の胎児の重量により、骨盤底筋にダメージを与えてしまうため起きてしまいます。

 

ですから、このようなことは一般女性の排尿障害と言うことになるでしょう。

 


そして、この過活動膀胱は、40歳以上の女性の12%程に現れるということです。

 

つまり、子宮筋腫を患う女性の頻尿とも症状が重なっているのが分かります。

 

頻尿や尿漏れなどの排尿障害が、単に女性の尿道が短いと言う理由だけでなく、女性特有の病気である子宮筋腫が隠れている場合もある訳です。

 

子宮筋腫による頻尿

 子宮筋腫は30歳以上の女性の5人に1人が抱えている女性特有の疾患です。

 

子宮筋腫を患っている方の80%程が30歳~50歳の中年女性で、40歳代がもっとも多く発症していますから、ポピュラーな女性の病気とも言えそうです。

 

子宮筋腫による頻尿は、筋腫の大きさや数によって内臓を圧迫する度合いに違いが生じますから、尿を催す回数も違って来ます。

 

子宮筋腫が大きくなるほど膀胱を圧迫、狭めることになりますから溜める尿の量も少なくなり、頻尿になってきます。

 


また、子宮筋腫は直腸などの臓器を圧迫して便秘になることもありますから、頻尿や便秘などの症状が現れている場合は、子宮筋腫の疑いがある。とも考えられます。

 


このように女性の頻尿には様々な病気が隠されている場合がありますから、排尿障害が認められる場合には、早めに婦人科等で受診されますよう、おススメいたします。